幼稚園概要園長挨拶

八国山の懐に抱かれて四十年余り。
精心幼稚園はいつも自然と共に歩んできました。
芽吹きの春には、トトロの森を訪れて、名も知らぬ草木に触れ、虫と戯れ、
緑の夏には、生い茂る木々に驚き、
黄金色の秋には、手のひらいっぱいのクヌギやカシの実、
朽ちた葉っぱの収穫に満足し、
そして白い冬、むき出しの樹幹の間を抜けていく子どもたちの背中には
すでに寒風に負けない逞しさが宿っています。

自然には、「息づくいのち」というものがあります。
いのちあるものに向き合うとき、人は優しくなります。
子どもたちは手足も頭も存分に使って、
そこかしこに見えるいのちの発露に目を見開き、
かすかに聞こえるいのちの鼓動に耳をすませます。
やがて、静かに慈しみの心が芽生えます。
そして、友達や大人と笑ったり、泣いたり、
ぶつかったり、ともに考えたりしながら
人としての知恵と責任を学んでいくのです。

教育とは、「どういう子どもにしたいか」ではなく、
「どういう大人にしたいか」という長い道のりです。
幼い頃に育った感性、そして自立と責任の心は、
その後の人生をしっかり支える土台となります。
だからこそ、
本物の興奮と感動でかけがえのない時間を満たしてあげたい。
そのためには、私たち大人自身が
柔らかな感性と感動の心を持ち続けたい。
そこには、子どもにはもちろんのこと、大人にとっても心地よい
できる限り上質な自然環境と人間環境・教育環境を用意すること。
それを創立以来の使命として歩んでまいりました。

本物の体験を子どもたちに。
心ふるえる本物の感動を、幼少期のいまだからこそ
精心幼稚園の願いです。

老沼靖子
理事長・園長 老沼靖子(おいぬま やすこ) <略歴>明治学院大学文学部英米文学科卒業 東京教育専修学校幼児教育科卒業 幼児教育歴 40年